『げんげんげんきな幻燈会 まちを育むスピリットが
人間と空間にすりこまれている
ー ブルガリア、ギリシャ 旅日記』
日時:2017年9月8日(金)18:30~20:30
場所:アイカ工業(株)福岡ショールーム
参加:会員・10名 会員外・5名 / 計15名
2014年にも幻燈会をしてくださった延藤安弘先生が、新たな幻燈会で延藤節を語っていただきました。今回はアイカ工業様のご協力でした。
延藤安弘先生をお迎えして
新建ふくおかの飛び込み企画として久しぶりに延藤安弘先生の幻燈会を開催した。2月に最初にブルガリア・ギリシャに行かれたときは、毎日のようにfacebookに写真と旅日記をアップされ、その内容に圧倒されていたので、今回2度目の8月の旅を終えての報告を聞くのはとても楽しみであった。
これまで何度も絵本を題材に都市の歴史や人間の生き方を読み解き、哲学的示唆を込めた先生の思いを発信されてきたが、今回は難民問題という民族の歴史の複層的テーマを抱えていただけに、先生が蓄積されてきた意味深い知見を引き出しながら多くの人々が共に生きることの心髄を問うものであった。
今回の幻燈会で改めて学んだことは、そのような深い探究のツールとして絵本を用いることにより年代を超えた思いを共有できること、1冊の絵本が実に多様な解釈を経て人生観を語ること、そしてLiving together という実にシンプルなキーワードが心に残る共有概念として人々の行動を起こす種と成りうることである。幻燈会全体を通して、改めて延藤先生のカメラワークの良さ、学際的博学さ、年齢を感じない元気さを実感したひとときであった。
(福岡支部:浜崎裕子)