宮城県の視察報告

全国交流集会に参加された皆様お疲れ様でした。

新建からは山下さんのご報告の通り、若松さん(東京)、千代崎さん(東京)、山下さん(東京)、新井さん(群馬)、久守さん(京都)、鮫島さん(長崎)、古川さん、鹿瀬島(福岡)が参加しました。遠くは鹿児島、長崎からの参加の方々もおられて、初秋を感じる山深い鳴子温泉の里は参加者の熱気と温泉上がりのほっかほかの身体で盛り上がりました。

[初日] 

私は第5分科会の「液状化災害と地盤」に参加しましたが、仙台市内の造成地崩落の問題と千葉を中心とした液状化の問題がごっちゃになり、ちょっと論点が見えなくなってしまいましたが、いずれも個人の単位では対応が難しい様な被害の状況もあり、これまで災対連等を中心として勝ち取って来られた公的な支援無しには、復興も難しい事も少し理解できました。

10日にちょっと仙台市緑が丘4丁目の崩落地も見てきましたが、まあ凄い高台の場所ですね。しかし他の箇所も含め、あの位で済んだのが不思議な感じもし、全国の造成地に多くある状況である事を思うと、今後も恐ろしいと感じました。液状化についても同様ですね。

[二日目] 

翌日は分科会の後に、旧古川市の被害状況を視察して、内陸部の護岸や道路等の被害も結構大きかった事を確認することが出来ました。沿岸部の陰に隠れて大変な事でした。

松島は奇跡的と思える程無事?な状況に、同じ被災を受けた沿岸部の市なのにここまで違うのかと驚きました。実は行った事の無かった日本三景の松島はもう二度と見れないんだと、震災直後には思っておりましたので、海上に浮かぶ数多くの島々が松島を守ってくれたのかと感じました。

[三日目] 

最終日の石巻、女川の状況は被災された方の熱のあるお話をお伺いしましたが、既に震災後半年以上経った痕跡のみが残る現状では、なかなか想像しずらい状況でしたが、山のように積まれた瓦礫と数多くの住宅・店舗の廃墟に改めて津波被害の凄さを感じることが出来ました。

またボランティアの方々も含めた人海戦術よって日々片付けられて少しずつではあるけれど進む被災地の復興の様子には、まだまだこれからで不謹慎ですが少し安堵しました。

女川の今でも倒れたままのビルや、跡形も無い駅舎や商店街をみると、やはり衝撃を受けましたが。

□石巻市の被害状況

□女川町の被害状況

[最後に]

半年前に行った名取市周辺の沿岸部を少し車で廻ってみました。

植物の力って凄いですね!HPに上げてるのは、同じ場所での半年後の風景ですが、雑草とはいえ植物の逞しさが瓦礫に覆われた悲惨な惨状を、すべて覆い隠してしまっていました。

津波直後の状況を知らないと、まるで緑豊かな草原にも見えてきます。

稲や野菜などの作物が、海水の塩分によって生育を阻まれた中であっても、彼らは逞しく生命を謳歌している様です。雑草という草は無いそうですが「雑草魂」に復興の勇気とパワーを学びたいとも思いました。

 

しかし、積み上げられた大量の瓦礫の山を見ると、人間の営みの小ささと儚さを感じます。

自然の力には人工物は無力だと痛感させられました!

 

取り急ぎご報告までです。

 

□左:2011:04.17の状況         右:2011.10.10の状況